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▼思想解剖【061話〜090話】
061 『宝くじ』 062 『雷』
063 『USB』 064 『風邪』
065 『名探偵明智小五郎・・・の友達』 066 『天気予報』
067 『電気人間』 068 『拳銃』
069 『教育ママ』 070 『贈り物は作り物』
071 『わからない』 072 『芸能人』
073 『看板の罠』 074 『僕のそばに・・・』
075 『幸せな犬』 076 『催眠術師とタレント』
077 『さくらんぼ』 078 『踊りたくない!』
079 『少年の日記』 080 『なんでやろ?』
081 『ウルトラ潔癖症と冷たい友人』 082 『絵』
083 『世の中』 084 『楓(kaede)』 ※別ページ(BGMあり)
085 『眼科医』 086 『電器屋の店員』
087 『カセットテープ』 088 『ホシゾラノシタデ・・・』
089 『出○○丁』 090 『犬猿の仲』

061話 『宝くじ』

当たったらどうしよう・・・
今度の一等は2億円・・・

当たったらどうしよう・・・
前後賞あわせて3億円・・・

当たったらどうしよう・・・
会社辞めようか?

当たったらどうしよう・・・

知ってる奴が誰もいない所に引っ越すね・・・

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062話 『雷』

雷にうたれた・・・
僕は6日間も意識がなかった。
意識が戻り、最初に見たものは看護婦さんの顔だった。
なぜか看護婦さんの心が読めた。
親や兄や彼女の心もなぜか読めた。
世の中のすべての人の心が読めた。
僕には世の中のすべてが見えた。

僕は死にたくなった・・・

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063話 『USB』

僕は頭の中が見たくなった。
パソコンショップで、USBケーブルを一本買ってきた。
USBケーブルの片方を僕のパソコンのUSBポートに差し込んだ。
もう片方を僕の頭に差し込んだ。
とりあえず右クリックのプロパティで容量を見てみた。
いち、じゅう、ひゃく、せん、まん・・・・・んっ?数えている途中で数字が変わった!
数字がドンドン変わっていく!
中にはフォルダがたくさんあった。
怒り、喜び、悲しみ、憎しみ・・・など各フォルダには名前が付けられている。
念のため、{表示}→{フォルダオプション}と開き、
“すべてのファイルを表示”にチェックを入れて、{OK}を押した。
すると、うっすらと浮かび上がっているフォルダが出てきた。
隠しフォルダのタイトルに『悩み』と書いてある。僕は恐る恐るフォルダをダブルクリックしてみた。
中を見てみると、メモ帳で開けるテキストファイルや、一太郎で開くファイル、HTML文書など様々だった。
拡張子が.midのものもある。
『nayami.mid』や、『kurayami.mid』など聞きたくないような名前のファイルばかりだった。
でも聞いてみた。予想通りというか、なんというか・・・暗い音楽だった・・・
僕はたくさんあるHTML文書の中から、『oyaji.htm』というファイルを選び、ダブルクリックした。
Internet Explorer(ブラウザ)が立ち上がった。
見てみると、親父に関する昔の悩みがズラズラ書いてあった。
バックにはさっきの『kurayami.mid』が流れている。BGMとして関連づけてあるのだろう・・・
すべてを読み終え、こんな事で悩んでたのか・・・と自分の器の小ささを実感した。
今更悩みなんてこともない(俺の親父はもういない)ので、そのファイルは削除した。
面倒なので、『悩み』フォルダごと削除しようとしたら、※削除できません※の文字が現れた。
どうやら解決していない悩みは削除できないらしい・・・うまくできてるものだ。
・・・・・と感心している場合ではない!
僕はあまり大きそうではない、メモ帳で開ける悩みから順に解決していった。

---------------- 一年後・・・ -------------------------

僕の悩みはあと一つと言うところまで来ていた。
何百個もある悩みのファイルを一つ一つ解決していったのだ。
最後の一つをダブルクリックし、悩みを見て、早速解決した。
これでやっと完了だ!と思った瞬間!新たに悩みファイルが現れた。
ドンドンドンドン現れる!なぜだ?どうしてなんだ!?
新しく現れた悩みファイルを見ていくと、この一年間に悩んだ事ばかりだった・・・
どういうわけか分からないが、悩んだそのときにファイルになるのではないらしい。
ずっと後になってからファイルになるようだ。解決しても解決しても、現れるということだ。
僕は馬鹿馬鹿しくなり、もう解決するのをやめた。人間なんてそんなものかもしれない・・・
悩みがあってこそ人間なのかもしれない・・・
悩みを解決するのもまた、人間なんだろう・・・
何でもできると言われているパソコンも人間の悩みまではどうにもならない。

僕は生きているという実感が沸いてきた・・・

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064話 『風邪』

変な感じだ・・・風邪か?
いや・・・違うな・・・なんだろう・・・とりあえず熱を・・・
体温計は・・・あった・・・これを脇の下に入れてと・・・
んっ!39度?!

やっぱり風邪だ・・・

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065話 『名探偵明智小五郎・・・・・の友達』

俺は名探偵明智小五郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・の友達だ。
俺は数々の事件を解決してきた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・のを見てきた。
俺は犯人をたくさん捕まえた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・のも見てきた。
俺はみんなから名探偵と呼ばれている・・・・・・・・・・・・・・明智小五郎の友達だ。
俺には小林君という助手がいる・・・・・・・・・・・・・といっている明智小五郎の友達だ。
俺の敵は『怪人21面相』だ!・・・・・・・・・・・・・・・といっている明智小五郎の友達だ。

-----------------------------------------------------

皆さんの回りにはいませんか?有名人と少し知り合いなだけで、そのことばかり言う奴。
全然自慢になってないんだよ!お前は!って思うでしょ?
そういう奴にはこう言ってあげましょう・・・

『だから何?』

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066話 『天気予報』

小学生の頃、靴を飛ばして天気を占ってる奴がいた。
僕もやってみた。靴は裏返しになった。
友達は、『あっ!裏返しだから、明日は雨だな!』

僕は思った。
(そんなわけねーだろ・・・)

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067話 『電気人間』

俺は電気人間と呼ばれている。
なぜか・・・それは俺の体からは大量の静電気が発生するからだ。
ガキの頃は友達によくいじめられた。
電気人間には誰も近づいてこなかった。
大人になった今・・・俺は大金持ちになった。
仕事はしていない・・・毎日毎日パチンコをしている。
なぜか俺がパチンコ台の前に座ると自然と出てしまう・・・
なぜだろう・・・

俺は大金持ちだ・・・

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068話 『拳銃』

コンビニに寄った。
弁当とジュースとタバコ・・・それと・・・ピストルを買った。
家に帰り、弁当を食べながら、一緒に買ったピストルの説明書を読んだ。

“マメに手入れしないと錆びて暴発する恐れがあるので、きちんと手入れして下さい。”

と書いてあったので、僕は毎日毎日欠かさず手入れした。
毎日毎日手入れをしていて、僕はふと思った・・・思ってしまった。
(なんでピストルなんか買ったんだろう?)
僕はとりあえず街に出てみた。もちろんピストルを隠し持って・・・
向こうから犬を散歩している親子が歩いてきた。
すれ違いざまにその犬が僕に吠えた。撃った・・・犬を撃った・・・
『パンッ!』という小さな音だった。
もっと大きな音がするかと思ったが、爆竹みたいな小さな音だった。
犬を連れていた6歳くらいの娘がギャーギャー泣いている。うるさいから撃った。
眉間に一発撃ち込んだ・・・静かになった。
母親は震えているだけだった。声が出ないらしい。うるさくなくて良い。大変良い。
でも僕は母親に銃口を向けた。母親はとうとう声を出した。

『キャーーーーーー!』

僕には黒板に爪を立てる『キーーーーー!』よりも鳥肌が立つ嫌な声だった。
迷わず撃った・・・まず腹を撃った・・・次に喉を撃った・・・
静かになった。よかった。はは。よかった・・・へへ・・・
僕は静かになったところで、銃口を自分のコメカミに向けた。

撃つのに勇気はいらなかった・・・。

だって・・・本当に静かになるんだから・・・

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069話 『教育ママ』

教育ママと呼ばれて10年・・・私の息子は今16歳の高校生。
息子の成績は校内トップクラス。性格はやや暗め。趣味は読書。
毎日寝る前に『おやすみママ』と言って寝る。
今まで一度も私に逆らったことがない。だが生まれて初めて私に逆らった・・・
理由は私が初めて言った言葉だった・・・
『タクちゃん、勉強ばかりしてないで、たまには外に遊びに行ってきたら?』
これが間違いだった・・・私のタクちゃんは何とかという暴走族に入ってしまった・・・
毎日のようにバイクに乗り、毎日のように喧嘩をしてくるようになった。
私は・・・なんてことを・・・たったの一言で・・・
タクちゃん・・・タクちゃん・・・タクちゃん・・・
私のタクちゃん・・・タ・・・ク・・・ちゃ・・・・・ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

-----------------------------------------------

私の胸には刺身包丁が刺さっていた・・・
目の前には私のタクちゃんが手を真っ赤に染めて、薄笑いを浮かべているのが見えた・・・
タクちゃんの声が聞こえる・・・

『おやすみママ・・・』

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070話 『贈り物は作り物』

私には好きな人がいます。片思いなんです。
彼はとても素敵で、とても華やかです。
彼の回りにはいつも綺麗な女の子たちがいます。
私はお世辞にも綺麗とはいえません。
彼は女の子からよくプレゼントをもらっています。
私もプレゼントすることにしました。何がいいかよく考えました。
『そうだ!誰にも負けないプレゼントがあったんだ!』

2週間後、私は彼にプレゼントを渡しました。
私というプレゼントを・・・もう昔の私ではありません。
ブサイクと呼ばれていた頃の私ではないのです。
鼻は高くなり、目は二重、口は小さく、輪郭は細すぎるほどになりました。

ふふ。今では彼は私にぞっこんです。

でも、恋ってお金がかかりますね・・・

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071話 『わからない』

僕にはわからない・・・
なぜ戦争があるのか・・・
なぜ地球は回ってるのか・・・
なぜ天皇陛下が偉いのか・・・
なぜ宗教があるのか・・・
なぜ人は死ぬのか・・・
なぜセックスしたくなるのか・・・
なぜ目は見えるのか・・・
なぜ恐怖を感じるのか・・・

なぜ生きているのか・・・

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072話 『芸能人』

芸能人って・・・

芸のない奴が多すぎるよね?

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073話 『看板の罠』

“この先工事中”
行ったら工事なんかしてなかった・・・

“3000円ポッキリ”
30000円とられた・・・

“なんでもやります”
なんにもしてくれなかった・・・

“30分で綺麗な仕上がり”
2時間かかって奇抜な仕上がりだった・・・

“熊に注意!”
イノシシにやられた・・・

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074話 『僕のそばに・・・』

彼女はいつも僕のそばいいる。
でも・・・

本当にそばにいるのか・・・?

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075話 『幸せな犬』

とても仲良しのカップルが話をしている。
男『すげーかわいそうな犬の話をしてあげるよ』
女『うん。』

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男『ある家族が雑種の犬を飼っていた。その犬は番犬として可愛がられていた。その家には男の子がいて、いつも犬の世話をしていた。犬は一生懸命飼い主の家を守った。知らない奴が来ると必ず吠えた。だが・・・男の子がペットショップに連れていってもらったとき、血統書付きの犬が欲しくなり、親にねだった。親は根負けして、今いる犬を捨てるという条件で、血統書付きの犬を買ってあげた。無邪気な男の子は、家に帰るなり今まで番犬として働いてきた犬を最後の散歩に連れていった・・・だいぶ遠くの河原まで来て、男の子は河原の杭に今まで自分が引いていたヒモをしっかりと結びつけた。男の子はそのまま帰った。もちろん一人で・・・犬はずっとずっと吠えていた。とうとう力尽き、吠える声が聞こえなくなった・・・』

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男『なっ?かわいそうだろ?ひでー事するよなぁ・・・』

女は少し黙ってこう言った。
女『幸せだね。その犬・・・』

男『えっ?どうして?』
女『だって・・・やっと自分の為に吠えることが出来たんだから・・・』

『・・・・・・・・・あぁ・・・』

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076話 『催眠術師とタレント』

テレビでよく催眠術師がタレントに催眠術をかけているのをやっている。
『この音楽が鳴るとあなたは眠くなります・・・そして私が手を叩くと、目が覚めます。』
タレントは音楽が鳴りだしたとたんに目がうつろになり、眠り始める・・・

パンッ!

催眠術師は手を叩いた。
タレントは目覚める。
大拍手がおこる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・テレビを見ていた僕は思った・・・
今まで催眠術のテレビでかからなかったタレントは見たことがない。
くせー芝居しやがって!僕なら100パーセントかからない自信がある。
なぜなら・・・

嘘が嫌いだから・・・

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077話 『さくらんぼ』

私はさくらんぼです。
コーラやクリームソーダの中に入っているさくらんぼです。
みんなは私を美味しそうに食べてくれます。
でも・・・
口の中で結ぶのはやめて下さい・・・

苦しいんです・・・

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078話 『踊りたくない!』

俺はストローの袋・・・
いつもストローを守っている。
俺がいなけりゃ、ストローはほこりまみれだ!
それなのに・・・それなのに・・・
人間どもは俺をクチャクチャにして水やジュースをかけて喜んでいる・・・
やめてくれ〜〜〜!
ひどい奴は俺を細かく切ってねじり、人の形にして水をかけやがる!
『はは。踊ってるよ、こいつ。』
とか、ぬかしやがる!
そんな人間どもに一言いいたい!!

『俺は踊りたくな〜〜〜〜〜〜い!!!!!』

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079話 『少年の日記』

〜7月7日〜
今日はテレビがさわがしかった。ほうしゃのうというものが、もれたとかなんとか・・・
よくわからないけど、どのチャンネルも同じ人が出ていてつまらなかった。
ぼくのうちのちかくらしいけど、ぼくにはかんけいないよね。

〜7月9日〜
今日、ママがないていた。どうしたんだろう?
わけをきいても、ないているだけだった

〜7月11日〜
今日、ほんとうはパパとママが、でずにいらんどにつれていってくれるやくそくだったのに、つれていってくれなかった。
町から出ちゃいけないんだって。とうしてだろう?
いきたかったのに・・・ミッキーにあいたいよぉ・・・

〜7月20日〜
今日、おふろにはいったら、長いかみのけがたくさん、たくさんおちていた。
たぶんママのだとおもう。ママ、おふろでとこやさんやったのかな?

〜7月28日〜
ポチが死んじゃった・・・あんなにげんきだったのに・・・
かなしいよ・・・もっとおさんぽつれていってあげればよかったな。

〜8月12日〜
さいきん町でおそうしきがおおいなぁ・・・
へいたいさんが、うちゅうじんみたいなかっこうで歩いてるんだ。
かっこいいなぁ・・・
ずっと学校に行ってないなぁ・・・ママがもう行かなくていいって。
いきたいなぁ・・・ほんとに町から出られないのかなぁ・・・つまんないなぁ・・・

〜8月15日〜
今日、おじいちゃんがびょういんから帰ってきた。とってもげんきそうでよかった。
“ガン”というびょうきで、もうなおらないっていってたのに・・・なおったのかな?

〜8月18日〜
とうとうママがぼうずになっちゃった。きれいなかみのけが見たいなぁ・・・
どうしてぼうずにしちゃったんだろう?

〜8月20日〜
パパが死んじゃった・・・
こんなにかなしいおもいをしたのは生まれてはじめてだった・・・
ぼくがいい子にしてなかったからかなぁ・・・パパ・・・だいすきだったのに・・・

〜8月27日〜
ぼく・・・さいきん・・・・からだがだるいんだ・・・目もわるくなってきたんだ・・・
ゲームばっかりやってたからだよね・・・
にっきをつけるのも、めんどうだなぁ・・・

〜9月10日〜
みんな死んじゃった・・・ポチもパパもママもおじいちゃんも・・・
たけしくんもかおりちゃんもてつやくんも・・・
ぼくも早くみんなのところにいきたいな・・・

〜9月11日〜

〜9月12日〜

〜9月13日〜

〜9月14日〜

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080話 『なんでやろ?』

僕の話を聞いてくれないのはなんでやろ?
僕のことを無視するのはなんでやろ?
僕のことをいじめるのはなんでやろ?
僕を人間として見てくれないのはなんでやろ?
なんでやろ?なんでやろ・・・なんでやろ・・・
いじめっ子たちにこの気持ちはわからんかもしれんなぁ・・・
お前ら考えたことないか?僕がすごい力を持ったときのことを・・・
そんなことあるわけないと思ってるやろ?くっくっくっ!とうとう手に入れたで!

今からお前ら全員皆殺しやで!くっくっくっくっくっ!

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081話 『ウルトラ潔癖症と冷たい友人』

〜潔癖{けっぺき}〜
1.少しの不潔もきらう性癖。また、その様子。きれいずき。
2.不正なことをひどくきらう性質。また、その様子。

-------------------------------

僕はウルトラ潔癖症の彼の家に遊びに行った。彼は手を洗っていた。
ずっと手を洗っているので、僕は仕方なく一人でテレビを見ていた。
2〜3時間くらいテレビを見ていた・・・彼はまだ手を洗っていた・・・
僕は彼に一言『帰るよ』と言い残し、帰った。
彼は何も言わずに手を洗っていた。
一週間後・・・また彼の所に行ってみた。彼はまた手を洗っていた。
なぜか彼は痩せていた。もしかして・・・僕は彼に聞いてみた。
『もしかして、あれからずっと手を洗ってるのか?』

彼は小さな声で僕にこう言った。
『あぁ・・・汚れた手で蛇口をひねると、手を洗った後、水を止めるのにまたひねるだろ?そうするとまた手が汚れるんだ・・・だからまた洗うんだ・・・そしてまた水を止めると手が汚れるんだ・・・・。だから洗うんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

そういうと彼は黙ったまま、また同じことを繰り返した。
僕は帰った。
帰り道で彼のことを考えた。
(先に蛇口ひねるところをきれいに洗ってから止めればいいのに・・・バカな奴だ・・・)
(あのままだと、あいつ・・・死ぬな・・・)
(その前に、あいつはなんで俺に水を止めてくれって頼まなかったのかなぁ?バカな奴だ・・・)
(俺に頼めば止めてやったのに・・・)

だって・・・俺は潔癖症じゃないんだから・・・

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082話 『絵』

僕は、悲しそうな絵を見た。
僕の友人は、その絵を楽しそうな絵だと言った。
僕の彼女は、ドキドキする絵だと言った。
僕の親は、醜い絵だと言った・・・

何に対しても人は見え方が違う。
全く同じに見えることは100%無い。
人はそれぞれ思う事がある・・・
人はいろいろな事を思う・・・

人は・・・

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083話 『世の中』

どこかのお婆さんが満員電車に乗り込んだよ。
誰も席を譲ろうとはしなかったよ。
誰かが譲ると思うもんね。

どこかの少年がいじめられてたよ。
誰も助けようとはしなかったよ。
助けると自分までいじめられるもんね。

どこかのお爺さんが銀行にあるATMの使い方が分からなくて困っていたよ。
誰も教えてあげなかったよ。
自分の事で精一杯だもんね。

どこかの少女が本屋で万引きしていたよ。
誰も注意しなかったよ。
自分は本屋じゃないから損しないもんね。

どこかのおばさんが買い物の帰りに車に跳ねられたよ。
誰も救急車を呼ばなかったよ。
結局、他人事だもんね。誰かが呼ぶよね・・・救急車・・・

どこかのおじさんが少年たちにオヤジ狩りにあっていたよ。
誰も見て見ぬ振りしてたよ。
後が怖いもんね。痛い思いはしたくないもんね。

こんなイカレた世の中に僕は蹴りをいれたい。
こんなくそったれの世の中に僕は立ち向かっていきたい。
こんな悲しい世の中を僕はハンマーで殴りたい。

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どこかの誰かがこんな詩を書いたよ・・・
でも書いただけだったよ・・・
実際に蹴りをいれる勇気も、立ち向かう勇気も、ハンマーで殴る勇気も・・・

ないもんね・・・

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084話 『楓(kaede)』

※この思想はBGMを流していますので別ページにあります。

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085話 『眼科医』

高橋先生は有名な、目のお医者さんなんだって。
今まで何万人も治してきたんだって。
でも、たった一人だけ治せなかった患者さんがいたんだって。
その患者さんはね、高橋先生に言ったんだって。
『私、時々目が見えなくなるんです。』

高橋先生は言ったんだって。
『目が、かすむということですね?』

患者さんは悲しそうに言ったんだって。
『ちがうんです・・・全く見えなくなるんです。私、ある人に片想いをしてしまって、その人を目の前にすると、全く回りが見えなくなるんです。』

高橋先生は言ったんだって。
『それは目の病気ではありませんね。世界中でその病気が治せる医者はただ一人、その彼だけです。想いを打ち明けてみてはどうでしょうか?』

それから、その患者さんは想いを打ち明けてふられちゃったんだって・・・
そして、自分の目をフォークで刺しちゃったんだって・・・

名医って呼ばれてた高橋先生は目のお医者さんを辞めちゃったんだって・・・

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086話 『電器屋の店員』

全くパソコンを知らない人が、電器屋にパソコンを買いに行った。
どれを買ったらいいかわからないので、店員に聞いてみた。
『どれがいいですかね?』

店員は言った。
『そうでうすね。OSはWindowsとマックのどちらがいいですか?』

『それがわからねーから聞いてんだよ!ボケ!』

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087話 『カセットテープ』

物置の片づけをしていたら、一本の古いカセットテープが出てきた。
カセットテープにはシールが貼ってあり、そこには古ぼけた字でこう書いてあった。
“このテープを20年後の僕へ送る”
僕には全く覚えがなかったが、僕の字だった。
僕はどうしても聴いてみたくなった。
もう僕の家にはMDコンポしかなく、カセットテープを聴く機械がなかった。
2万円も出して、MDコンポのオプションのカセットデッキを買った。
カセットテープを聴いてみた。テープ゚をかけて、3分くらいたったときだった。
僕の声が聞こえてきた・・・
『20年後の僕へこの言葉を贈る・・・』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『バーカ!・・・・・・・・・・・・』

僕はカセットテープを取り出し、しばらく見つめていた。
そして思った。今の僕も昔と変わってないな・・・
そしてしばらく泣いた・・・

2万円損したと思いながら・・・

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088話 『ホシゾラノシタデ・・・』

アノヒハ ホシガ キレイ ダッタッケ
ボクラハ オリオンザノ マシタデ キスシタッケ
『コウカイスルヨ』ッテ キミガ イッタッケ
『ソウカモナ』ッテ ボクガ イッタッケ

カエリギワニ キミガ ナイテイルノガ ミエタッケ・・・

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089話 『出○○丁』

出○○丁というカップラーメンの海鮮あんかけ塩味を食った。
フタの裏に『混ぜれば混ぜるほどおいしくなるじょー』と書いてあった。
俺は、『すんげーーーーーーうまくしてやるぜ!!』
と思い、一週間混ぜ続けた。

------------- 一週間後 ---------------------

・・・食った・・・・予想通りすんげーーーーーーうまかった。
その後、俺は腹をこわし、生まれて初めて入院した。
病院のベッドで俺は考える・・・
出○○丁がうまかったんじゃない!
すげー混ぜたからうまかったんじゃない!

ものすげーー腹が空いてたからうまかったんだ・・・(T_T)

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090話 『犬猿の仲』

よく“犬猿の仲”って言うよね?犬と猿のように仲が悪いって事。
でもね、犬と猿って昔はとっても仲が良かったんだって。
今からその話をするね・・・

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昔々、まだ犬と猿っていう名前が付いていない頃・・・
うーん、仮にここでは、犬を犬タロー、猿を猿ジローって呼ぶね。
犬タローは真面目な性格で、猿ジローは近所でも評判のワルだったんだって。
そんな二匹がどうして一緒にいるのかは謎なんだけど、なんか気が合ったんだろうね。
ある日、犬タローと猿ジローはいつものように遊んでいたんだって。
猿ジロー『なぁ犬タロー?俺、灰サブローに金貸してるんだけど、灰サブローの奴、逃げちゃったんだよ。居場所知らねーか?』
灰サブローっていうのは、灰っていう名前が付く前の灰なんだ。(仮にだよ)
犬タロー『うーん、そういえば最近見ないねぇ・・・、どのくらい貸してるの?』
猿ジロー『大した金じゃねーんだけど、10年くらいは遊んで暮らせる金かなぁ・・・』
犬タロー『えっ?そんな大金いったいどうしたの?』
猿ジロー『ふっ、まぁ、そんなことはどうだっていいじゃねーか。それより本当に居場所知らねーんだな?もし知ってて俺に隠してたら絶交だからな!』
犬タロー『わっわかってるよ・・・親友の猿ジローに隠し事なんかするわけないだろ!』
猿ジロー『はは。そうだよな。俺達親友だもんな!あのくそ灰サブローの奴、見つけたら絶対に殺してやる!!』
そんな話をしているうちに辺りは暗くなって、その日はバイバイしたんだって。

でもね、実は犬タローは灰サブローの居場所を知っていたんだ。
だって・・・自分の家にかくまっていたんだからね・・・。

家に帰ってきた犬タローは今日の話を灰サブローに話すと、灰サブローはこう言ったんだって。
灰サブロー『えっ?そんなに怒ってた?どうしよう・・・』
犬タロー『どうしようって言われても・・・とにかく見つかったら僕も灰サブローも間違いなく殺されるよ。絶対に見つからないようにしないとね・・・』
灰サブロー『うん。いろいろ迷惑かけてゴメンな、犬タロー。』
犬タロー『何言ってるんだよ。僕と灰サブローは、僕が猿ジローと知り合う前からの親友なんだ。気にするなって。そのうち猿ジローもあきらめるよ。』

そんな話をしているところを実はある奴が見てたんだって。
それはなんと、猿ジローの子分、臼(うす)の臼ゴローだったんだ。
臼ゴローは早速、兄貴分の猿ジローにこのことを報告したんだって。
臼ゴロー『兄貴!灰サブローの奴、犬タローさんの所にいますぜ!』
猿ジロー『なぁにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!』
臼ゴロー『どうします?今から行きますか?』
猿ジロー『・・・・・まぁ、慌てることはねぇ、明日の朝一番に出向いてやる!臼ゴロー、準備をしておけ!』
臼ゴロー『ヘイ!分かりました、兄貴!』

そして、朝が来たんだ。猿ジローと臼ゴローは犬タローの家に灰サブローを探しに行ったんだって。
猿ジロー『おい!犬タロー!お前の所に灰サブローがいるだろう!』
犬タロー『・・・いっいないよ。いるわけないじゃないか!』
猿ジロー『ほう・・・でも、お前と灰サブローが話しているところを舎弟の臼ゴローが見てるんだぞ。なぁ、臼ゴロー?』

臼ゴローは自信満々にこう言ったんだ
臼ゴロー『ウッス!!』
猿ジロー『ほら見ろ!俺の舎弟が俺に嘘ついてるとでも言うのか?えっ?コラッ!おとなしく灰サブローを渡さねーと、絶交だぞ!!』

それでも犬タローは灰サブローをかばったんだって。
犬タロー『灰サブローはここには居ぬ!!』
犬タローの家の屋根裏に隠れていた灰サブローは、犬タローがかわいそうになって、自分から出てきたんだって。
灰サブロー『猿ジローさん、犬タローは関係ないんだ!勘弁してあげてくれ!』
猿ジロー『ようやく出てきたか!このボンクラが!お前これからどうなるか分かってるんだろうな!一生俺の奴隷として扱ってやるからな!!』
灰サブローは観念して言ったんだって。
灰サブロー『ハイ・・・』
猿ジロー『犬タロー・・・お前には裏切られたぜ・・・もう絶交だ!俺はお前の元を去る・・・』

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こうしてこの一件は決着が付いたんだ。
そしてこの一件を見ていた人間達は、それぞれに名前を付けたんだって。
自信満々に『ウッス!!』と言った臼ゴローにはウス。灰サブローをかばって『ここには居ぬ!!』と言った犬タローにはイヌ。観念して『ハイ・・・』と言った灰サブローにはハイ。犬タローに『お前の元を去る』と言った猿ジローはサル

と言う名前が付いたんだって。

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って、通りかかったオジサンに話したら、
『お前、作ったろ?』って言われたんだ。

僕は少し間を置いて、『ウン・・・』って可愛く言ったんだ。
そしたらね、そのオジサンは、カバンから小さな座布団を出すと、僕にくれたんだ。
僕には座布団をもらった理由が分からなかったけど・・・

ちょっぴり嬉しかったんだ・・・

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